20代から不妊治療をしているシオリとユズオ夫婦のブログです。子宮外妊娠や体外受精などの経験を絵日記風に紹介しています。
※過去4年分の事を遡って書いているため、記事はリアルタイムではありません。治療歴はこちらから
★2020年5月頃のお話です。
★前回のお話はこちらから→No.126 採卵開始
不穏な空気
声をかけられて目を開けると、顔を覗き込んでいたのは説明会の時に担当してくれた培養士の川口さん。その申し訳なさそうな表情で嫌な予感はしたけど、そこで言われたのは…
川口:あのね、卵は30個以上採ったんだけど…思ったように中身がなくて…。
シオリ:???あー…何個だったんですか?
川口:うん…思ったより数が少なくて…ごめんね…
シオリ:まぁでも前回が全滅だったんで、それも想定内なんで大丈夫です。…で、何個あるんですか?
こんな調子で、具体的に何個だったのか全部で3回聞いたけど、最後まで数はハッキリ教えてもらえず濁される。いよいよ嫌な予感…。
「少ない」っていう言い方的に全滅では無さそうだけど、うーん…まさか1個とか?それはキツいなー。
朦朧とした頭でぼんやり考えてるうちに手術台に病室のベッドが横付けされ、パンツを履かせてもらって自分で転がって移動。
部屋まで運ばれている間もとにかく腹痛がすごくて、ベッドを押す看護師さんに痛み止めを懇願しました。
看護師:あー…まだしばらくは飲水禁止だから、飲み薬は出せなくて。点滴に入れる痛み止めを使えるか、後で先生に確認しますね。
後でと言わず今すぐ聞いて欲しいレベルで痛いんですけどぉーっ(泣)
意識が戻るにつれて、腹痛と同時に強い吐き気も。
シオリ:あの、すいません……吐くかもしれないです…。
看護師:吐き気は多分麻酔のせいなので、あと1時間ほどで治まってくると思います。しばらくゆっくり寝て下さいね。
そう言われても、もう眠気より腹痛と吐き気が強すぎて全く眠れる気がしない。そこからはもう口を開くと吐きそうで、黙って耐えるので精一杯でした。
採卵後の体調
部屋に戻って落ち着いても、やっぱり眠れる気配なし。
ユズオに頼んでスマホで吐き止めのツボを調べさせ、一通り押して回ってもらったり(笑)あとはひたすら、どうでもいいお喋りをし続けて吐かないように気を紛らわしていました。
右手首に点滴が入ってるから痛いしあんまり動かせないし、それ以上にお腹痛すぎるし。
体温と血圧を測りに出入りする看護師に何度か聞いても、さっきと同じ答えを返されるばかり。結局最後まで痛み止めは入れてもらえませんでした。飲水もまだダメと言われ、吐き気・腹痛・空腹・喉カラカラの辛い時間…
1時間くらい経ったら今度はお腹すきすぎの時の吐き気も加わって、もう何が辛いのかわからないカオス状態でした。
お昼過ぎて、やっと先生の診察に呼ばれました。
内診室までヨタヨタ自力で歩いて移動。寝てないから麻酔が抜けきってなくて、頭がボーっとする。
診察
内診中、先生が…
フジ先生:さっき、膀胱の裏側の所に血種があったの。それはとりあえず大きくなってないし、出血も無いようなのでとりあえず大丈夫ですね。
はい??血種…??
それって元々あったの?放っといて大丈夫なの?それは不妊の原因になってたりしないの? 色々わからなすぎる。
いきなり想定外なことを言われて理解が追いつかなかったのと、まだ麻酔でボーっとしてたのもあって何も質問する気がおきずスルーしてしまう。次回改めて説明あるといいけど…。(無かったし聞くのも忘れた)
そして、肝心の採卵結果は…なかなか厳しいものでした。
ここまでの治療費総額…¥805,796
(この体外周期の総額…¥44,638)
No.128に続きます。