20代から不妊治療をしているシオリとユズオ夫婦のブログです。子宮外妊娠や体外受精などの経験を絵日記風に紹介しています。
※過去4年分の事を遡って書いているため、記事はリアルタイムではありません。治療歴はこちらから
★2021年5月頃のお話です。
★前回のお話はこちらから→No.248 変性卵の写真
変性卵の原因かもしれないこと
翌日マリコから連絡が来ました。
マリコ お姉ちゃんに変性卵のこと聞けたよ!全部見た方が早いと思うからスクショで送るね~
2人のやりとりから超ざっくりまとめると…変性卵になる原因は色々あるけど、考えられるのは
- 卵子がアポトーシスした
- 卵子の透明帯が破損した
この2点だそう。早速聞いたことない言葉出てきたよ…。
まずアポトーシスとは何か??ネットで調べてみると、
アポトーシス、アポプトーシス(apoptosis) とは、多細胞生物の体を構成する細胞の死に方の一種で、個体をより良い状態に保つために積極的に引き起こされる、管理・調節された細胞の自殺すなわちプログラムされた細胞死(狭義にはその中の、カスパーゼに依存する型)のこと。ネクローシス(necrosis)の対義語。
Wikipediaより引用
うんうんうんうん…
全然わからなかった。
ド文系の人間にこんな文章見せられても、拒否反応しか出てこないって…泣
※ちなみにマリコもバリバリの理系女子(しかも生物学)だから二人の間ではその程度の専門用語は当たり前に通じた上で話が進んでて、それによって解読の難易度が上がっている(笑)
色んな解説サイトを読んで何となく理解したことは、つまり細胞っていうものは特定の条件が揃った時には勝手に死んでいくように最初から決まってて、それによってその生き物をより良い状態に保ってる。例えばオタマジャクシがカエルに変わる時に尻尾が無くなるのがこれのことらしくて、そう考えると成長や進化の為に必要な、むしろ良い事なのかな?自殺とか言うから物騒な事に聞こえるだけで。
卵子もアポトーシスするものだから、採卵のタイミングが遅かったせいで細胞が死んでしまっていた可能性も無いとは言えない。ただ最初から質が悪かったせいで死んでいた可能性もあって、それは採卵の時点ではわからない。
もう一つの、透明帯について。
透明帯っていうのは卵子の周りを包む膜のことで、アシステッドハッチングする時に切るやつ。(そう言われると聞きなじみがあるね!)それが採卵の吸引中にダメージを受けて破損してしまったことにより細胞が死んでしまった可能性。
吸引のダメージっていうのは採卵の針で傷つけられてしまったのかもしれないし、元々卵が弱い子で耐えられなかったのかもしれない。それも色んな可能性が考えられるからよくわからない。
そもそもこういう生物系のものは何十個もサンプルを取って初めて傾向が見えてくるものらしく、たった1個の変性卵(しかもボヤけた写真)見ただけではそりゃ何とも言えないよね…。
ついでに言うと、たくさんの卵子の中から主席に選ばれた子は質がいいんじゃないかとか、そんなのは関係なくランダムに選ばれてるんだとか、そういうことも今はよくわかっていない。
ただ培養士の立場から言うと、やっぱりスタッフの技術力の差っていうのは絶対あるから最初から成功率の高い病院に行った方がいいとは思う。けど何回も繰り返すことで見えてくることもあるから、今の所で何回か続けてみるのもいいんじゃないかな?とのことでした。
つまりね。何で変性卵になったのかって
体質のせいかもしれないし、病院の技術不足かもしれないし、タイミングが悪かっただけかもしれないし、また別の理由があるのかもしれない。
考えられる可能性は色々あるけど結局は「わからない」んですよ。
現代の医療がわからないって言ってる事を素人が頑張って考えたって、なんっっの意味もなくない??ぐだぐだ悩んでても正解にたどり着くのは不可能なんだから、考えるだけ時間の無駄じゃん。
じゃあもう考えるのやーめぴっ。(軽い)
せっかく培養士さんの話聞けたのにそれかいって感じだけど、「わからないという事がわかった」ことで私は逆にスッキリしました。
結局は自分が納得できる、信じたい道を選ぶのが一番大事なんだと思う。
って事で変性卵の原因をあれこれ考えるのはやめて、移植できるまで最低2回はこのまま淡々と採卵する!色々考えるのはその後!遠回りかもしれないけど、今の自分にとっては経済的余裕・精神的余裕をもって通院出来る今の病院が合ってるんだって信じよう。
そんな考えに落ち着いたところで採卵4回目周期、前向きにスタートしました。
ここまでの治療費総額…¥1,576,520
No.250に続きます。