No.207ー稽留流産 手術⑧

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20代から不妊治療をしているシオリとユズオ夫婦のブログです。子宮外妊娠や体外受精などの経験を絵日記風に紹介しています。治療歴はこちらから

どうやって帰るんだろう

15:00 最後に看護師と一緒に忘れ物などないか見てから見送り。旦那さんが居るからここまでで大丈夫ですよね~と確認され、病棟の中で別れました。とはいえまだユズオに連絡が出来ていなかったので、とりあえず呼ばなきゃと思いつつ歩き出したところ…

シオリさ~ん!だ、大丈夫ですかっ??

後ろから2人の看護師さんが走って追いかけてきました。よっぽどヤバそうな歩き方をしてたのかな?(自覚なし) 何とか大丈夫です~と笑顔を見せて改めて別れたものの、もう一歩も動けず。ユズオに「エレベーターのところにいる」とLINEするのが精一杯でした。エレベーターなんかこの大病院にどれだけあると思ってるんだよって話なんだけど本当にもう無理で…でも何も聞かずにシオリの居る病棟前まで迎えに来てくれました。本当にホッとして、ありがたかった。

2人で少し話しながらベンチで休憩したら、座っている分には普通に元気。これなら大丈夫そうだから帰ろうかと決意して、いざ立ち上がると…エレベーターが来るまでの1分弱の間も立っていられず。その場に座り込みました。

無理だ・・・。どう考えても今日は入院必要でしょうよ。皆どうやって帰ってるの?あ、車なら大丈夫なのか。こういう時だけは、車無いのが辛い。

このまま病棟に戻って、入院させて欲しいとダメ元で頼もうか真剣に考えたくらい辛かったです。

限界

エレベーターに乗ったら目眩、吐き気、耳鳴り、足の震え。1階に着く頃には会話する余裕すら無くなっていて、ユズオに無言で診察券を渡して会計を任せて近くの待合エリアに向かいました。

一人になった瞬間、目の前が真っ白に。

その場にあった長椅子に、文字通り倒れこむ形でバタッと横になりました。ああー…こんな倒れ方したら声かけられるかな…もう返事も出来ないかもしれない…救急に送られたりしたら困るな…なんて頭は回るんだけど、目眩がひどくて起き上がれない。

そうやって伏せていた数分間… 誰一人、声をかけてきませんでした。

病院で体調が悪そうな人が居るのなんて日常だからでしょうか。もし1人だったらと思うと恐ろしい…。

会計を終えて戻ってきたユズオは、大丈夫?とも何とも言わず黙って隣に座りました。後から聞くと、その姿を見た瞬間「これヤバいわ」と思い、大荷物を抱えて静かに絶望していたようです(笑)

■お会計…¥29890

しばらく休んで落ち着いたら、座って喋る分にはやっぱり元気。でもこのまま病院で座ってても仕方ない。色々考えた結果、今だ!と思った瞬間立ち上がり、体調が悪くなる前に次の座れるポイントまで早足で移動→休んでから次のポイントを目指すという方法で少しずつジリジリと帰ることに。(ちなみに車でも30分以上の距離のため、勿体なすぎてタクシーの選択肢は無かった)

いざ電車に乗ってしまえば座っている間は嘘みたいに元気で、乗り換え駅に着く頃には吐き気も消えて多少の寄り道なら出来る気がするくらい。とは言っても、三越寄ってデパ地下ウロウロは確実に無理でした(当たり前)。なんなら外食しようと思ってた数時間前の自分ブン殴りたい。

途中途中の休憩に1時間以上費やし、17:00にようやく帰宅。家に入ったら気が抜けてまた電池切れしたけど、昨日の夜からメロンパン一口しか食べてないからお腹はペコペコで食欲もありました。

夕食のメニューは食べ残したメロンパンとお寿司、調子乗ってポテチ。栄養も優しさも何もないけど、今日はいいや。

何も考えずに好きなもの食べて、食べたらすぐ寝る。それでいいの。

思った以上に元気

精神的には手術前も後も割とケロッとしていて、結局最後まで泣くことはありませんでした。ユズオも(表面上は)同じ感じだったから、冗談言いあって笑ったりできる、普段通りの日々。

やっぱり子宮外の時より悲しみは少なかったし、最初から覚悟は出来てたし。

落ち込むよりも、ちゃんと妊娠出来るってことがわかって次も頑張ろうと思えたことが大きい。

でも何となく、今泣かなかった分、半年後くらいにガタガタっと精神が崩れるんじゃないかなって気がしていました。(そしてその勘は当たりました)

ここまでの治療費総額…¥1,312,480

No.208に続きます。

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