20代から不妊治療をしているシオリとユズオ夫婦のブログです。子宮外妊娠や体外受精などの経験を絵日記風に紹介しています。
※過去４年分の事を遡って書いているため、記事はリアルタイムではありません。治療歴はこちらから
★２０２１年５月頃のお話です。
★前回のお話はこちらから→No.258 受精確認
20代から不妊治療をしているシオリとユズオ夫婦のブログです。子宮外妊娠や体外受精などの経験を絵日記風に紹介しています。
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★前回のお話はこちらから→No.258 受精確認
あけましておめでとうございます!!
なんと丸１ケ月も更新遅れてしまいました。続きを待ってくれていた方は…そんな人居ない気もするけど、本当にすみません。
ユズオがコロナ発症した日から一応家庭内隔離はしてたんですが、お互い色々限界になってきたのでちょっと早めの６日目から普通の生活に戻したら見事に時間差で感染。笑 ３９度の熱と軽い味覚障害くらいで済みました。
今も咳だけ続いてるけど、幸い年末年始は何とか普段通りに過ごせたので良かったです。再感染しないように今後も気を付けていかないとですね。
さて、本題(?)に戻ります。４回目の採卵翌日、受精確認の電話で「受精の兆候はあるけど受精したとはハッキリ言えない」とよくわからない報告をされたところから。
この日は昼からの仕事だったから時間があって、帰ってからのために色々家事を済ませておくつもりでした。腹痛はほぼ治ってるし出血も止まった。動けない理由は無いのになんか頭がボーっとして、結局何も出来ませんでした。
帰ってから出来る気もしないのにどうしよう？そう思いつつとりあえず仕事へ。
外に出ちゃえば普段通りに動けるし、立ちっぱなしでも全然平気。でも終わる頃には電池切れして、自転車に乗る元気もなくバスで帰宅。ふらふらと家に入った瞬間、目の前が真っ暗になった感じがして全く動けなくなりました。
しばらく玄関に座り込んでからリビングまで移動して、また座り込んでひたすらボーっとすることなんと２時間。そうこうしてるうちにユズオから「今から帰る」の連絡が来ちゃって、うわ～ごはんの用意何もしてない…すぐ作らなきゃと思って簡単なものをあれこれ考えるんだけど体が動かない。ギリギリまで粘ったけどどうしても無理で、帰りに何か買ってきてもらうよう連絡して布団に入りました。
料理が趣味なこともあって、自慢じゃないけど一緒に住んでからの５年で平日は総菜を買ったことすら１回も無かったんです。多少無理してでもごはんは必ず作るのが自分の中の矜持というか、最低限決めている事だった。なのにこんな、何もない日に何で出来ないんだろうって考えてたら悲しくなってきて。
ボロボロ泣きながら自分は何をやってるんだろうってずっと考えてて、帰ってきたユズオの顔を見たら更に泣けてきて、でも泣いてる理由が自分でもよくわからないもんだから何も話せず、無駄な心配させてしまいました。
ごはんは買ってきてもらったけど、お腹は空いてるのに何も食べたくなくて結局そのまま寝ちゃう。(落ち込んでも食欲がなくなることは無いタイプの人間だから、こんなことも人生で何回あったかなっていうレベル)
夜中に目が覚めると今度は怖い妄想が一気に襲ってくる。例えば、もし今玄関の扉が開いて包丁を持った人が入ってきたら逃げられない…ここに居たら殺される、とか。可能性は低いかもしれないけど実際に起きてる事件じゃんって考えれば考えるほど心配になってきて、精神が不安定になり過呼吸気味になり…外が明るくなるまで色んなことを考え続けて眠れませんでした。
心療内科とか考えた方がいいかもしれないなぁとぼんやり思うけど、いつ妊娠してもいいようにしたいから薬は控えたいしなー。でもこんな精神状態じゃ妊娠するもんもしないよね…なんてグダグダ。
翌日、高２。hcg２日目で体温は36.93と、完全に高温期に入ってる。いつも上がってくるまで５日くらいかかるのに何事？？朝から汗だくで軽くシャワーしたら、予定より早めの8:20に病院からの電話が鳴りました。
面白いことにダメだった時って話し始めから声のトーンが全然違うんですよね。ドキドキ感を味わう間もなく、あぁ駄目だったんだなと思いました。
「今日も確認したんですが分裂が始まっていなく…残念ながら移植はキャンセルになります。」
わかりました～って軽く返事しつつ、少しホッとする。
順調とは思えない卵を無理に戻しても上手くいく気がしないし、これで良かったよね？うん。また次の採卵頑張ればいいよ。あ、布団洗お。
そんな感じで朝は意外なくらい元気に家事をこなしてたのに、時間がたつにつれてジワジワと泣きたい気持ちが抑えられなくなってくる。気持ちがネガティブな方に行かないように意識して明るく過ごしても手遅れで、涙が出て止まらなくて…
移植が駄目だったことは本当に何とも思ってないはずなのに何で？昨日もそうだけど、ここ数週間の気分の落ち込みは異常じゃないか？？って冷静に考えて、初めて
流産のPTSDだと気付きました。
去年３回目の妊娠が心拍確認後の稽留流産で手術することになって、普通なら言葉にできないくらいショックなはずなのに何故かめちゃくちゃケロッとしてた。
だって死んじゃってるんだからどうしようもないじゃんって思ってほとんど泣かなかったし、手術の２時間後には買っておいたカレーパンとメロンパンどっち食べようか考えてた。その日の夜にはユズオと冗談を言いながら笑ってごはん食べてて、自分でも不謹慎だなと思ったけど本当に大したことなかった。ただその時から、何となく後でショックが遅れてくる気はしてて、
５か月たった今ドンっ!!と一気にのしかかってきた・・・そんな感じ。
そう思えば最近やたら悪夢を見たりちょっとしたことで号泣・やる気が出ない・頭に霧がかかった感覚・好きな食べ物が粘土みたいに感じるなどなど…レトロゾールの副作用ってこんなんだっけ？とか不思議に思ってたけど、全部精神的な問題だ。
気付いた時には、気分転換に楽しい事を考えようと思っても もう何もやりたい事が無くなっていました。
こんな状態で採卵を続けるのはしんどい。でもこの悲しみを晴らすにはこの手に赤ちゃんを抱くしかなくて、その為には早く採卵するしかなくて、結局じゃあ無理でも何でも頑張るしかないんだなって…
自分で自分の首を絞めているような日々がしばらく続きました。
ここまでの治療費総額…￥1,576,520
No.260に続きます。
