20代から不妊治療をしているシオリとユズオ夫婦のブログです。子宮外妊娠や体外受精などの経験を絵日記風に紹介しています。
※過去4年分の事を遡って書いているため、記事はリアルタイムではありません。治療歴はこちらから
★2018年7月頃のお話です。
♡ここまでのあらすじ
タイミング周期で妊娠したものの、5週で子宮外妊娠が確定。入院当日に子宮掻爬の手術をして、翌日 腹腔鏡手術になりました。人生初の事だらけで、不安で潰れそう…
自分で台に上がる
看護師さんに車椅子を押され手術室に入ると、テレビでしか見たことない光景。想像以上に広く、たくさんの人が居て圧倒されました。
ここから台に乗ってねと促され、台座を使ってよじ登るように手術台へ。
無機質に見える台の上は床暖房みたいになっていて、背中が温かかった。
エコー
最初に足をあげて、最終確認のためのエコー。少しだけ心拍が見えかけていました。もっと週数が進んでたら、胎児の姿が見えちゃうのかな。そうなってからの手術じゃなくて少しは良かった…と、思いたい。
準備
あとはまな板の上の鯉状態。色んな機械を身体中に付けられ、点滴用の太い針を刺され、めちゃくちゃ緊張。
心電図をチェックしていた看護師さんが、「心拍早いけど…緊張してる?大丈夫だからね」と優しく笑いかけてくれました。
そこからはほぼ記憶がありません。
麻酔を入れますという声かけと同時に落ちました。
目覚め
「シオリさん、わかりますか??」
声をかけられて目が覚めたのは、まだ手術台の上。
こういう時ってボンヤリ意識が戻って、気付いたら病室の天井と家族の顔…っていうものだと思っていたんですが。ドラマとかで見るイメージで。
私の場合は、気付いた瞬間に100%覚醒しました。
まだ麻酔が効いてるから体は動かないんだけど、感覚的にはのたうち回るような激しい痛み。
本当にびっっっっくりしました。
叫び散らしたいくらい痛いんだけど、挿管していたからうまく声も出ない。
具体的に何がどう痛かったかは正直記憶になく表現できないんですが、人生で感じたことのない痛み。
近くの看護師さんにめちゃくちゃ痛いですとどうにか訴えると…
看護師:10段階で言ったらいくつくらい?!
…またそれかぁぁぁ!!
(今の気持ちの辛さや体の痛みを10段階で評価させる病院でした。詳しくはNo.43)
10段階でおさまる次元だと思ってんのか!!それどころじゃないんだよ!!(怒)
と心の中では怒り狂っていたんですが、中途半端に真面目な私。過去に感じた痛みではなく、”考えられる最大の痛み=10“という定義を冷静に考え、「…8くらい…」と答えてしまいました。
だって…どう考えても腕を切断とかの方が痛いじゃないですか…。
それがいけなかった。
まだ余裕があると判断されたらしく「じゃあ部屋に戻ったら、痛み止め使っていいか先生に確認してみますね」と言い、着々と部屋に帰る支度。
いや今!今すぐ入れてよ!めちゃくちゃ痛いんだって!とも言えず、黙って耐えてしまう私。
よくわからないままベッドに移されて、部屋まで運ばれる途中も信じられないくらい痛い。
喉の違和感でむせたら、更にまた死ぬほど痛い。
なんだこれ…こんなに痛いなんて、思ってたのと違う…。
*ちなみに、子宮筋腫で手術をした友達は最初から点滴に痛み止めが入っていて、(開腹なのに)当日は痛みが無かったそうです。それを聞いて、私の痛みは何だったのかと思ってモヤッとしました。病院によって対応が違うのか、何なのか…。
術後
部屋に戻ってからも、のたうち回るような腹痛は変わらず。
ユズオが隣に居たはずですが、酸素マスクが付いていたのと意識が朦朧としていたため、あまり話をした記憶はありません。
こまめに様子を見に来る看護師さんに「痛み止めは…?」と何回か聞いても、まだ確認中ですの一点張り。やっと持ってきてくれたのは術後1時間ほどたってからでした。
点滴に入れるかと思ったら、まさかの肩に筋肉注射。hCGと似てるけど、それよりもかなり痛い。
しかも打ったあと、一切揉まずに行ってしまいました。
揉んじゃいけない筋肉注射もあるみたいですが…それだったのかな?
ちょっと!これはヤバい!揉んでからいってよー!絶対痛くなるからー!!と心の中で叫ぶも声は出ず。色々機械が繋がってるから自分で揉むことも出来ず。
嫌な予感がしつつ、そのまま眠りに落ちました。
腕が死んだ
次に起きたのは、それから1時間くらいたってから。
注射を打った右腕が、鉛みたいに重くて一切動かせなくなっていて、看護師さんを恨みました。
看護師:術後2時間たちましたよ~。
シオリ:はぁ…。(だから何?)
まだ意識が朦朧として、でも痛みだけは強く感じる状態。
酸素マスクが外され会話してもいいと言われましたが、喉の違和感が残っていて話しにくかったです。
ユズオは、私が眠っている間にナミナミ先生から手術の話を聞いていたみたい。
その時に、今取った卵管の現物を、見ますか?とも聞かずいきなり見せられたそうです…!そういうの苦手な人だったら倒れかねないですよね。
(私は診察の時に話を聞いただけで、写真も何も見せてもらえませんでした。)
ユズオ:でも見ても何が何だかわからなすぎて、逆に大丈夫だったよ。それよりお腹の中に癒着があったから取りましたってサラッと言われたんだけど、それ以上の説明なくてさ…大丈夫なのかな。
え?癒着?…
詳しく教えてよ…先生…。
それから数時間一緒に過ごしたあと、ユズオは帰っていきました。
ここまではまだ麻酔が残っていたので痛みが辛いだけでしたが…ここからの1日が本当の地獄でした。
No.67に続きます。