20代から不妊治療をしているシオリとユズオ夫婦のブログです。子宮外妊娠や体外受精などの経験を絵日記風に紹介しています。
※過去4年分の事を遡って書いているため、記事はリアルタイムではありません。治療歴はこちらから
★2020年1月頃のお話です。
★前回のお話はこちらから→騙された採卵体験記(後編)
残念なお知らせ
「シオリさん~…」と声をかけながら安静室に入ってきた先生。
診察前に先生が直接?何の用…?
カーテンを開けた瞬間、先生はめちゃくちゃ気まずそ~な顔をしていました。いやもう駄目だった感じ丸出しじゃん。最悪の結果を覚悟(というか確信)しながら話を聞くことになりました…。
先生:シオリさんね…今回2つ採卵したんですけど、卵が1つも得られませんでした…。ここで終了ということになります。
シオリ:あー…はい…。それって、空胞だったってことですか?
先生:そうですね。
ここまでは良かったんです。(いや、良くはないけど)
たった2つの採卵で出産まで行くのは無理だろうと思ってたし。ショックだけど、仕方ないこと。
でも先生は続けて、更にショックな事を言い出しました。
先生:それで…今までレトロゾールで排卵したように見えてたけどね、ずっと効果は無かったんだと思います。今まで1回も卵出来たことなかったんじゃないですか?
え・・・?(脳内パニック)
シオリ:え??…あの、子宮外妊娠2回してるんで…少なくともその2回は卵出来てるし受精も着床もしてるわけですよね??
先生:うん、だから結局は、子宮外になるような質の卵だったってことでしょ?まともな卵なら卵管で着床ってしないと思うんで。
シオリ:それは卵管の詰まりがあったからで…着床の場所さえ違えば普通に育つものだと思ってたんですけど…
先生:いや~、違うと思いますけどね。とりあえず次回からは、違う薬を使って試していきましょう。じゃ、今回はそういうことで…ご主人にも伝えてきます。
そう言って先生は出ていきました。
いやいやいやいや、ちょっと待って?
今まで1回も卵出来てなかった?子宮外になるような質??何それ…。
子宮外は辛い経験だったけど、それは「妊娠できる体だ」っていう何よりの証拠で。次こそ絶対普通に産めるんだ。そう信じて通院していた私にとって…全てを打ち砕くような言葉でした。
そして単純に、これほど痛い思いをして全滅っていうのもかなりショック。
次回は薬を変えるって言っても、また中身無いかもしれないんでしょ?っていうか2個でこんなに痛かったのに、これ以上育ってまた同じことされたら絶対無理なんだけど?ってかマジで何で今日麻酔かけなかったのか説明してくれよ。
…と、これからのことを色々考えて絶望的になっていたところで、再び先生が登場。
え?まだ何かあるの??…
先生:シオリさん、さっき空胞だったって言ったんだけど、よーく探したら1個ありました。
は??そんなことある…?(初めての採卵だし、よくある事なのかは知らないけどさ、)もう意味不明としか言えない。
逆に言えば、よく探しもしないで”無い”って決めつけてたってことなの???
と、喜びよりも不信感丸出しの顔で「あ、はぁ…?」と気のない返事をしたのが気に入らなかったのか何なのか…
先生:まぁでも、普通の卵なら見た瞬間そこに”ある”ものなんですよ。すぐに見つからない時点で、そういう質ってことですから。期待は出来ないけど、一応受精かけます。…じゃあ、今からご主人に採精してもらいますね。
無表情でそう言って出ていきました。
No.103に続きます。