20代から不妊治療をしているシオリとユズオ夫婦のブログです。子宮外妊娠や体外受精などの経験を絵日記風に紹介しています。
※過去4年分の事を遡って書いているため、記事はリアルタイムではありません。治療歴はこちらから
★2018年7月頃のお話です。
♡ここまでのあらすじ
タイミング周期で妊娠をしたものの、2回目の子宮外妊娠が確定。5週で総合病院に転院し、その日のうちに子宮掻爬の手術。翌日に腹腔鏡手術で卵管切除をしました。直後から強い痛みがあったけど、本当に辛いのはここから…
手術当日の夜
消灯時間を過ぎる頃にはすっかり麻酔も切れ、意識はしっかり。
すると、今まで気付いていなかった色んな不快感が気になり始めました。
まず、38度を超える発熱。それは術後よくあることらしいんだけど、真夏なのに室温が29度くらいあって氷枕がすぐ溶けてしまい、もはや常温。
でもカーテンの向こうから「すみません…暑いから氷枕が欲しいんですが…」「ごめんね…もっと重症の人がたくさん居て全部使っちゃってるから、もう渡せる分が無いの…」なんて会話が聞こえてきてしまい、私だけ冷たい物が欲しいとは言えませんでした…。
顔はギトギトだし、全身の汗で髪や服がはりついて気持ち悪い。
一昨日からお風呂も入ってないし。
ふくらはぎに付いた血栓予防のレッグウォーマーは空気が入ったり抜けたりを繰り返して、そのたびに”プシューッ”って音が鳴るし、締め付けが窮屈でイライラしてくる。それがあるから足が曲げられない。
下半身はT字帯というふんどしのようなものが着けられていて、すぐズレて気持ち悪い。その中に(実際はわかりませんが感覚的に)出血と尿もれ予防で大きいサイズのパッドが敷かれていて、おしりがめちゃくちゃ蒸れてかぶれる。導尿の管が付いてるから自分で触れない。
カーテンの向こうにモニターが置いてあって、心拍に連動してるのか?ピッピッって音が鳴り続ける。指にはさむ機械がだんだん痺れてきて違う指に付け替えると、そのたびにエラー音が響いて気になる。
太い点滴針は手首近くから取っていて、地味に痛いけどどうしようもない。
背中も痛くなってくるけど、寝返り禁止。
飲水禁止が出てから約40時間、のどと口の中はパッサパサで切れそうに痛い。たまに看護師さんにうがいさせてもらうけど、頭を上げちゃいけないので寝たまま1口だけ水を含んで、容器(吐くときのアレ)を当ててもらって吐き出すだけ。情けなくて泣きそうになりました。全くのど潤わないし。唇もガサガサで皮がめくれてる。
少しうとうとしても頻繁に看護師さんがチェックに来るので起きてしまい、また眠れなくなる。
同室のおばあちゃんがずっとうめき声を上げていたりナースコールを何回も押すのが気になる。
右腕は相変わらず全く動かず、何も出来ない。
っていうのがある上で、単純に傷が激痛。
痛み止めは、時間が経っていないことを理由になかなか追加してもらえませんでした。(やっと入れてもらえたのは朝6時)
左手で時計を見るけどその度に30分しかたってなくて、いつまでも朝にならない。
かといってスマホで暇つぶししようなんて元気は全く無くて、ただ天井を見つめて朝を待っていました。
本当に地獄だった。
思い出しただけでもう…。二度と経験したくないです。
朝が来る
そうやって過ごして、6時…7時…8時。やっと朝が来た。なんだか「乗り越えた」感がありました。
ただ現実は、カーテンの向こうで皆が朝食を食べている中、私はそのまま放置。
部屋が明るい以外、何も変わりませんでした。
辛い・・・
やっと状況が変わったのは11時。
看護師:シオリさん、もうちょっとしたら歩く練習しますからね。トイレまで行けたら機械外して、水も飲めるし、夜からごはんも出るよ!
あぁ、やっと水飲めるのか。(まるで歩ける気しないけど)
本っ当に長かった・・・。
そして歩く練習が始まるんですが、それもまた別の地獄でした…
No.68に続きます。