No.110ー初めて寄り添ってくれた先生に感動

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20代から不妊治療をしているシオリとユズオ夫婦のブログです。子宮外妊娠や体外受精などの経験を絵日記風に紹介しています。

※過去4年分の事を遡って書いているため、記事はリアルタイムではありません。治療歴はこちらから

★2020年2月頃のお話です。

★前回のお話は→No.109 助成金の申請でも一悶着

転院先

初めての体外受精が全滅に終わり…次にドリリング手術を希望したシオリ家。(→No.106)その転院先に選んだのは、ユズオの職場に近いM病院でした。

子宮外で日赤病院に入院した時、仕事帰りに遠回りして毎日お見舞いに来てくれたのが本当に申し訳なくて。M病院なら職場から徒歩10分もかからないし、家からも電車1本で立地が良かったんです。

でも1番重視したポイントは、産科が無いこと!(婦人科があって人工授精までの不妊治療は出来る感じ)

その子宮外の入院の時にね…隣がお腹の大きい妊婦さんだったんですよ。(病棟内を自由に動いてて、危険が迫った入院ってわけじゃなさそうでした。)毎日誰かがお見舞いに来て、産まれる前提の話をずーっと楽しそうにしてるんです。特に旦那さんが声が大きめで、子の名前を提案してはしゃいでたり。シオリの手術後、「産みたくても産めなかった人も入院してるんだよ…子宮外妊娠とか…」って奥さんが小声でたしなめてくれたのも全部聞こえてしまいました。病棟内は赤ちゃんの泣き声も響くし…それはもう本当に、精神的にキツかったんです。

だから次に入院するなら絶対に産科が無い総合病院!!と思ってて、それで選びました。まぁでも今考えたら、産科に詳しくない病院で不妊の手術を受けるってだいぶ怖いですけどね。そこは全然頭回ってませんでしたね。そんなわけでM病院の初診予約を取った頃…

世の中にコロナのニュースが出始めました。

紹介状がひどい

この頃はコロナと言ってもまだ国内にはそこまで広がっていなくて、ノーマスクで病院でも飲食店でも普通に入れる時期でした。電車に乗ると、マスクの人増えてきたなぁと思うくらい。そんな時にM病院の初診に行きました。

婦人科の担当の先生は中年の女医さん。最初からすっごい優しい雰囲気でした。

まず問診票とCクリニックからの紹介状を読んだ先生、気の毒そうに「シオリさん、2回流産されてるんですね…大変でしたね」と…。

ん??流産2回?してませんけど??

シオリ:「いや、子宮外妊娠2回です。そのうちの1回は自然流産でしたけど…」

お互いに「え?」「え?」と変な空気になりつつ…どう考えても原因は紹介状。

聞くと紹介状には(通常の)流産2回とだけ書いてあったそうです。っていうか内容はほぼそれだけで、卵管が片方無いことや体外受精した経緯とか、それ以外の情報が何も書いてなかったそう。

あいつ…2週間も待たせてそれか…?(怒)

っていうかそこ間違えようあるかな?? 転院してもなお人を嫌な気持ちにさせるCクリニック。さすがです。

先生が驚くほど優しい

で、先生と2人でドン引きしつつ、今までの治療歴を自分で紙にまとめたものを出しました。(簡単な手書きの紙1枚で、特別手のかかったものではない)今までの病院だと、さらーっと目を通してカルテに数行メモでもしてくれたら良い方なんですが、この先生は超じっくり読む。

読みながら「今まで本当に大変だったんですね…頑張りましたね…」って泣きそうな顔で優しく言ってくれるから、色んな気持ちが込み上げて耐えられず診察室で泣いてしまいました(笑) 

辛いこと思い出させちゃったねって言って箱ティッシュ持ってきてくれた…優しい…

しかも驚くことに、「他の先生とも共有して手術の方針などについて相談したいので、この紙をコピーさせてもらえませんか?」って。

ええぇ…そんなん返してもらわなくて全然いいのに。でも「せっかくこんな丁寧に書いてもらったもの、原本はいただけませんよ」なんて言って、コピーして返してくれました。

何??この寄り添い感…??塩対応の先生に慣れきっていたからか、優しさがめちゃくちゃ沁みて惚れました。

まさかの…

ひとしきり話をした後、まず今の子宮の状態を見てみようということで内診室へ。

このとき採卵→リセット後の最初の周期でD14。普段なら(例えD30だろうと)大きい卵胞なんか1つも無くて当たり前なので、何の期待もせずボーっとしていたら…

先生:右に1つ卵ありますね~。今15mmで、あと2~3日中には排卵しそうですよ。

えっっっ!まさかの自然排卵!?!?…何で??

No.111に続きます。

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