20代から不妊治療をしているシオリとユズオ夫婦のブログです。子宮外妊娠や体外受精などの経験を絵日記風に紹介しています。
※過去4年分の事を遡って書いているため、記事はリアルタイムではありません。治療歴はこちらから
★静脈麻酔下と聞いていた初めての採卵でしたが、当日説明なしで勝手に局所麻酔に変えられました。その様子はこちらから→No.100 / 前回のお話はこちらから→No.104
採卵翌日
地獄の採卵から一夜明け…落ち着くかと思っていた腹痛はというと、酷くなっていました。重~い生理痛というか、いかにも「針を刺した後が痛いです」ってハッキリ感じる(例えようのない初めての痛み方)。歩くのもゆっくりじゃないと響くし、何故か立った状態から座る時が一番痛くて大変でした。
でもこの日は前から決まっていた母との用事があり、まぁ車に乗ってるだけなら大丈夫か…と朝から出かけていきました。
母と話をしていると気が紛れて良かったけど、受精確認の12時が近づくにつれとんでもない緊張感…そわそわ・ドキドキで何も考えられない。
昨日のあの雰囲気から逆転して受精成功するとも思えなかったし、期待できない卵を戻してダメ元で結果待ちするのも嫌だったから「もしダメだったらどうしよう」のドキドキじゃない。「ここまでやった事とかけたお金が全部無駄になったという事実を突き付けられて、次はどうするかまた1から考えなければいけない」ってことが嫌でした。
結果を聞くまではダメと決まったわけじゃないけど。
考えたらこの電話1本で、全滅で終了 or 2週間後に妊婦かも が決まるって…極端すぎてヤバいよな。皆どうやって気を持たせてるんだろう…。
なんて考えてるうちに12時。覚悟を決めて病院に電話しました。
結果発表
こういう結果を伝えるのは看護師か培養士だろうと勝手に思っていたんですが、電話を代わったのは先生でした。話し出した先生の声は、結果を言う前から何か気まずそうな空気がダダもれ。
うーわ…もう駄目だったの丸わかりじゃん。いつも無表情なくせにこういう時だけわかりやすいのやめて。
先生:昨日の卵ですね、えー…残念ながら今回は受精しませんでした。
・・・でしょうね。
やっぱり質が悪かったから何とかかんとか言われ、無駄にイライラ。1週間後にまた状態を見るから受診するよう言われ、(もう行きたくも無かったけど)予約を取って終了。
想定内の事だったから悲しくはないけど、ため息しか出ない。
母も励ましてはくれるんだけどどこかズレてて、余計にモヤっとしました。
丸1ヵ月潰して40万払って痛い思いして全滅の上、今まで卵出来たことなかったとか言われてますからね。この状況で「次はきっと妊娠出来る」とか気軽に切り替えられるわけなかろうよ。
※全滅の場合、払った採卵代がどうなるかについて病院側からは一切触れられなかったので、どうせ1円も戻ってこないんだろうなと思ってたけど次回一部が返金されました。
用事から帰って一人になったらもう、「無」。
泣きはしないけど虚しさで一杯で、ほんとため息しか出ませんでした。
今後の話し合い
ユズオの帰宅後、これからどうしようかと話し合い。
この時で結婚から3年半・不妊治療はちょうど3年です。私はショックというか…もう疲れきったというのが本音で、これから同じことを続けていくのはもう無理だと思っていました。
幸い夫婦仲はとても良いから、これからは子無し夫婦前提で暮らしていって妊娠は運命にまかせたらいいんじゃないか。それか養子縁組や里親になる道を本気で考えてもいいんじゃないか。今はそう考えてることを伝えました。
対するユズオの考えは…まだどうしても、自分たちの子供を諦めたくはないということでした。
やっぱり自然妊娠の経験(子宮外)もある以上、今後も不可能とは思えない。何かの理由で100%妊娠不可能ってなるまでは養子などを考えるつもりは無い。養子を迎えた後に自分たちの子供が産まれる可能性もあるわけで、その時に同じように愛せるか、その子達がどう思うかはわからない。そんなことを言っていました。
まぁ…至極ごもっともな意見。
じゃあせめてゴール(タイムリミット)を決めてほしいと言うと、
「38歳頃までは」とのこと。(もちろん第一子)
これには静かに絶望しましたね…
こんなしんどい生活を、いま既に限界だって訴えてるこの生活を、最大あと8年も続けろって、ねぇ。
あんたは鬼かなんかか?と。
でもそれって「何年かかっても何百万かかってもいいから”シオリとの”子供が欲しい」って言ってくれてるわけなんで、それは嬉しかったんですけどね。
もし不妊原因がどっちかにしか無かったら、耐えきれず離婚を切り出していたかもしれません。
それくらい辛かった。
他の方法
次もう一度採卵をするとしても…いや、しないとしても絶対に今のCクリニックは転院しようと決めていました。信用できなすぎる。
でもそうすると、また1から病院選び、初診待ち、基本検査や説明会…何か月かかるかと思うと気が重い。
Cクリニックより有名で技術が高い病院での体外は数十万単位で高いし、それで全滅したらもう立ち直れないよ? かといって無名の安い病院選んでも、遠回りになるだけかも…。
色んなことをぐるぐる考えて迷子になっていた時、全く聞いたことのなかった多嚢胞の治療法をネットで見かけました。
ドリリングという手術法です。
何だろうと思い調べてみると、「これしか無い!!」とビビビッときてしまいました。
No.106に続きます。