No.203ー稽留流産 手術④

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20代から不妊治療をしているシオリとユズオ夫婦のブログです。子宮外妊娠や体外受精などの経験を絵日記風に紹介しています。治療歴はこちらから

麻酔

先生:では痛み止めの薬を入れていくので、ぼーっとしてきますからね。

ぼーっとする…。じゃあやっぱり、痛み止め=麻酔の事なんだよね??(何で普通に麻酔って言わないんだろ?)何秒くらい意識が持つかなー。どんな感覚かギリギリまで覚えておきたくて、目は開けていました。

しばらくしたら喉の奥がピリピリ痺れてきた。変な薬を嗅がされたような、ちょっと痛くて苦い感じですごい不快感。なんだこれは…。

先生:シオリさ~ん。ぼーっとしてくる感じありますか?

シオリ:なんか喉痛いですね、これ。

先生:え??

シオリ:え??

あれ?もしかして、この時点で会話できるのが普通じゃなかった?ってことはやっぱ麻酔じゃん。

先生が誰かにこそこそっと何か指示を出して、たぶん薬が追加されたほんの数秒後・・・あ、眠くなってきたかも。と思うのと同時に、視界が一気にぐにゃっと歪んで体が沈んでいくような感覚。

おお…すごい……なんか遊園地みたいだ…

そこで眠りました。

手術中の夢

手術の間は、真っ赤で暗い部屋の中で手術中の先生達の声を聞いている。でもこれは現実じゃなくて夢だとはっきり認識している。そんな不思議な夢を見ていました。

前の掻把手術の時は意識が半分ある中で自分の唸り声も聞こえてて、いつ麻酔かけるの?もうかかってる?あれ、もう始まってる?とか思ってるうちに「終わりましたよー!」って起こされたんだけど、それと比べたらめっちゃ寝てました。麻酔を追加したおかげで眠りが深かったのかも。

「吸引法」と聞いて勝手にイメージするような、機械の大きい音は全く聞こえませんでした。

目覚め

「シオリさ~ん、終わりましたよ~」

声をかけられ、目を開けると。

・・・・・ねっっっっっむ。

人生で一番じゃないかってくらい眠い。

眠いんだけど、強烈な気持ちよさがありました。雪の日に露天風呂に入ったような、じんわりした気持ちよさ。

痛い?とか、気持ち悪くない?とか色々聞かれたけど、ほんの僅かに首を振るのが精一杯で声は全く出ない。パンツ履きますよ~と声をかけられ、何となくタイミングを合わせて重だるい足や腰を浮かせる。

しばらくウトウトしていたら病室のベッドが運ばれてきて、手術台に横付けされました。自分で移れますか~?と聞かれたけど意識が朦朧として、正直どこにベッドがあるかも見えてない。きっと横にあるんだろうと信じて、ずるずる這うように移動。

ふかふかの布団をかけてもらったら尚更眠くなって、ウトウトしながら元の病室に運ばれていきました。

※よくブログで見るような【気付いたら病室に居て2時間たってた】みたいなことはシオリの場合は今まで1回も無く、必ず手術室で覚醒してます。起こさない方針の病院があるのか、声かけても起きないのか…どっちなんだろう。

執念で連絡

部屋に着く頃には、少し気持ち悪さが出てきました。まだ全然軽いけど、このまま悪化したらヤバいかも。改めて気持ち悪くないか聞かれたので、「ちょっと…」とかすれた声で伝えると、(名前わからないけど)吐くときのアレを枕元に持ってきてもらえました。

看護師:じゃあ今から2時間くらいは水も飲めないので、このまま安静に。何かあったらナースコールしてね。

2時間も…!?それまでは勝手に立ち上がることも出来ないから、今しかチャンスがない…!

シオリ:あの…スマホだけ…ここに……

力を振りしぼって看護師さんに言うと、迷わずロッカーからスマホを取り出して手渡してくれました。

あれ…今日初めて見る人なのに、何で置いてある場所がわかったんだろう。引き出しや貴重品入れもあるのに。やっぱここの病院なんか不審だ・・・まぁ財布は念の為ユズオに預けておいたから何でもいいか。そう心の端で思いつつ、受け取った瞬間パタッと寝落ち。

…いやいやいや違う!

無事に終わったことだけは今すぐ伝えねば!と思い、意識が消えていくなか執念でユズオにLINE。変換する余裕すら無く、「おわった ちょっとねる」とだけ送ったところで本当に電池切れしました。

ここまでの治療費総額…¥1,282,590

No.204ーその⑤に続きます。

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