No.62ー子宮掻爬の手術

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20代から不妊治療をしているシオリとユズオ夫婦のブログです。子宮外妊娠や体外受精などの経験を絵日記風に紹介しています。

※過去4年分の事を遡って書いているため、記事はリアルタイムではありません。治療歴はこちらから

★2018年7月頃のお話です。

  • 掻爬手術が決まるまでのお話→No.62
  • この周期をはじめから読む→No.52

掻爬の前準備

先生の説明が終わってすぐ、ベッドの上で慌ただしく準備が進んでいきました。

私は手術というものが人生初だったので、緊張でバクバク。よくわからないまま、されるがまま…という感じであまり記憶がありません。

同意書にサインしたり着替えたり。

麻酔のための点滴もこのタイミングだったかもしれません。

ラミナリア

処置室に移動して、内診台でラミナリアを入れました。子宮口を強制的に広げるための前処置です。

この前処置が痛いのに麻酔無しっていう噂を調べていたので、もうビクビク。

担当はナミナミ先生じゃなく優しそうな先生だったので

シオリ:あの…!初めてで怖いんですけど…痛いですか…?

先生:うーん、まぁ…ちょっと痛いと思います!でも手術の時は麻酔があるし、痛いのはココだけだから。頑張って!

なんて会話をしながらの処置でした。

いざ始まると…

おお…うん。痛い

卵管造影に似た痛みでした。痛みの種類も度合いも。我慢は出来るけど結構ヤバめで、小声でうなりっぱなし。

先生が、もう少しだからね~と声をかけながら丁寧に進めてくれたので何とか耐えられました。(この優しさがナミナミ先生にもあれば…。)

終わってから

シオリさん、終わりましたよ~。戻れそうですか?と声をかけられ、内診台が元の形に戻りました。

・・・無理。

強い吐き気と目眩でフラフラになり、もう1人で立ち上がれない。

すぐに車椅子が運ばれてきて、抱えるように乗せてもらい部屋に戻りました。

(卵管造影をした時も直後に血圧が急降下して大変だったので、多分それと同じ状態になっていたみたいです。)

元気に歩いて行ったのに車椅子で入ってきた私を見て、ユズオは「え?何があった…?」とびっくり。

私は「痛い…気持ち悪い…」と泣きそうでした。

この30分後に手術本番です。つらい…。

掻爬

30分たって、手術のために再び処置室へ移動。ドラマで見るようないかにも「手術室」という部屋ではなく、普通の診察室に近いシンプルな部屋でした。

内診台に乗って足を固定され、いざ麻酔。「だんだん眠くなってきますからね~」と声をかけられると、頭がボヤ~っとして自然に目が閉じました。

初めての麻酔

そのあとはずっと、夢と現実のちょうど中間にいるような不思議な感覚でした。

もう眠くて目が開かないけど、いつ意識がなくなるんだろう?

まだ始まってないよね?

あー、くるくる回るメルヘンなメリーゴーランドが見えて、なんか楽しいな~。

キラキラした光もいっぱい見える。

これは夢?ってことはもう麻酔で寝てるのか?

でも器具がカチャカチャいう音と、先生の話し声、それから何故か「ううー…痛いよー」っていう自分の苦しそうな声がハッキリ聞こえてる。

痛みは感じないけど、この状況…

あれ?もしかしてもう手術始まってるんじゃない?

こんなに準備に時間かかるわけないもんね。

でもまだ意識あるよね?目は開かないけど。

えー、どっちー…?

全然わかんない。眠い…。

看護師:シオリさーん!終わりましたよ~。わかりますか~?

えええ!!終わった?!

やっぱり始まってたんだ…。

まだ眠いなー…。

人生初の麻酔は、そんな不思議体験で終わりました。

しばらくすると隣にベッドが運ばれてきて、転がるように移動。意識がはっきりしないまま部屋に運ばれていきました。

急なパニック

ベッドが部屋に到着すると…まだ意識が朦朧とする中、突然泣きながら過呼吸をおこしました。

手術の不安や子宮外妊娠の悲しみ、ストレス…色んなものが溢れたのか、麻酔の影響もあったのか。自分でも何が起きているのかわからず、ひたすら苦しい。

ぼやけた視界の端では、青い顔をして無言で立ちすくむユズオが見えていました。

15分程度で終わる簡単な手術って聞いてたのに、戻ってきたら色んな機械つけて酸素マスクしてるわ顔色悪いわで更に過呼吸…そんな姿見せられたらそりゃパニックになりますよね。

逆の立場で考えても、何も言えずに呆然とすると思います。

過呼吸はすぐに落ち着き、徐々に意識が戻ってきました。

No.63に続きます。

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